「SIBO」=新しいお腹の病気
近年、「腸活」や「菌活」という言葉をよく耳にするようになりました。腸内環境の改善が全身の健康に繋がるという認識が広まり、多くの人が腸内細菌叢のバランスを整えることに注目しています。しかし、腸内環境に関する問題は、単に善玉菌を増やせば解決するというわけではありません。今回は、あまり知られていない腸の問題、「SIBO(小腸細菌過剰増殖症)」について詳しく見ていきましょう。
SIBOとは何か 〜小腸細菌過剰増殖症の正体〜
SIBO(Small Intestinal Bacterial Overgrowth)は、日本語で「小腸細菌過剰増殖症」と呼ばれる消化器系の疾患です。通常、小腸には大腸に比べて少量の細菌しか存在しませんが、SIBOでは小腸内の細菌が異常に増殖してしまいます。
健康な成人の小腸では、1mlあたり1000〜10万個程度の細菌しか存在しません。一方、SIBOの患者さんでは、この数が10〜100万個/mlを超えることがあります。つまり、通常の100倍以上の細菌が小腸に存在している状態なのです。
SIBOの症状は、以下のようなものが挙げられます。
● 腹痛や腹部不快感
● 腹部膨満感
● 下痢や便秘(または両方の繰り返し)
● 吐き気
● 過度のおなら
● 栄養吸収障害による体重減少
これらの症状は、過敏性腸症候群(IBS)と非常によく似ています。
実際、IBSと診断された患者さんの中には、SIBOが原因である可能性が指摘されています。
またある研究では、IBSと診断された患者の最大84%がSIBOの診断基準を満たしていたという報告もあります。
SIBOの原因と診断方法
SIBOが発症する原因はさまざまですが、主に以下のような要因が挙げられます:
● 腸の運動障害:胃腸の動きが鈍くなると、細菌が小腸に留まりやすくなります
● 胃酸の減少:胃酸は細菌の増殖を抑制する役割があるため、その減少はSIBOのリスクを高めます
● 解剖学的異常:手術後の癒着や憩室などが原因で、細菌が小腸に溜まりやすくなることがあります
● 免疫機能の低下:免疫系が正常に機能しないと、細菌の過剰増殖を抑えられなくなります
SIBOの診断には、主に呼気テストが用いられます。これは、グルコースや乳糖などの糖質を摂取した後の呼気中の水素やメタンの濃度を測定するものです。小腸内の細菌が過剰に存在すると、これらのガスの産生量が増加します。
例えば、グルコース呼気テストでは、グルコース摂取後90分以内に呼気中の水素濃度が基準値から20ppm以上上昇した場合、SIBOと診断されます。ただし、この検査の感度は62.5%、特異度は82.0%程度とされており、完全に確実な診断方法ではありません。
より確実な診断方法として、空腸液培養があります。これは内視鏡を用いて小腸の内容物を直接採取し、細菌の数を調べる方法です。しかし、この方法は侵襲的であり、また嫌気性菌の培養が難しいなどの問題があるため、一般的には呼気テストが用いられています。
SIBOの治療法と予防策
SIBOの治療には主に以下のアプローチがあります:
● 抗生物質療法:リファキシミンなどの抗生物質を用いて、過剰増殖した細菌を減らします
● 食事療法:低FODMAP食や特定の炭水化物を制限する食事療法が効果的な場合があります
● プロバイオティクス:一部の善玉菌を補給することで、腸内環境のバランスを整えます
● 腸の運動改善:プロカイネティクス薬を用いて腸の動きを活発にし、細菌の停滞を防ぎます
抗生物質療法に関しては、リファキシミンを1日1500mg、10〜14日間投与するのが一般的です。この治療法により、40〜80%の患者さんで症状の改善が見られるとの報告があります。
食事療法については、低FODMAP食が特に注目されています。FODMAPとは、腸内細菌によって発酵されやすい特定の炭水化物のことを指します。これらを制限することで、細菌の餌を減らし、過剰増殖を抑制する効果が期待できます。ある研究では、低FODMAP食を4週間続けることで、SIBOの症状が有意に改善したという結果が得られています。
SIBOの予防には、以下のような点に注意することが重要です。
● バランスの取れた食事を心がける
● 適度な運動を行い、腸の動きを活発に保つ
● ストレス管理を行う(ストレスは腸の運動を阻害する可能性があります)
● 不必要な抗生物質の使用を避ける
● 十分な睡眠をとり、体内リズムを整える
SIBO予防はそのままダイエットや健康づくりにも関連しますので是非皆様取り組んでいきましょう。
まとめ
SIBOは、単なる「お腹の調子が悪い」という問題ではなく、全身の健康に影響を及ぼす可能性のある重要な疾患です。その症状はIBSと似ているため、見過ごされがちですが、適切な診断と治療を受けることで、多くの場合改善が見込めます。
「腸活」や「菌活」を行う際には、ただ漠然とプロバイオティクスを摂取するだけでなく、自分の腸内環境の状態をしっかりと把握することが大切です。気になる症状がある場合は、専門医に相談し、適切な検査を受けることをおすすめします。
腸内環境の改善は、単に消化器系の健康だけでなく、免疫機能の向上やメンタルヘルスの改善など、全身の健康に寄与する可能性があります。SIBOについての理解を深め、適切な対策を取ることで、より健康的な生活を送ることができるでしょう。
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